サーフィンボードにはどんな種類があるの?
初心者にはどの種類のサーフィンボードがおすすめ?
サーフィンボードの種類について「どんな種類があるのか?」「初心者はどの種類を選べばいいのか?」と悩む方は多いのではないでしょうか。
サーフィンボードは、プレイスタイルや乗りたい波の種類などの条件により、適した種類が異なります。
本記事では、サーフィンボードの種類や素材の特徴を詳しく解説していきます。
サーフィンの技術を大きく左右するサーフィンボードについて、しっかりと理解を深めていきましょう。
- サーフィンボードは大別して3種類
- ショートボード・ミッドレングス・ロングボードの3つ
- ミッドレングスはショートとロングの中間
- 初心者はミッドレングスを選ぶのが一般的
- その他、体格やレベル、プレイスタイルに合わせて選ぶ
- ショートボードは機敏な動きが特徴
- ロングボードはゆったりしたライドが特徴
- ボード選びで迷ったらショップで相談するのがおすすめ
目次
サーフィンボードの種類の選び方
サーフィンボードの種類は、以下の4つのカテゴリに大別でき、それぞれのカテゴリの中にさらに複数の種類のボードがあります。
- ショートボード
- ミッドレングス(ファンボード)
- ロングボード
- 特殊なボード
初心者はミッドレングス(ファンボード)を選ぶのが基本
初心者はショートボードとロングボードの中間サイズであるミッドレングス(ファンボード)が適しています。
ファンボードとは「初心者向けのボード」という意味であり、ミッドレングスというカテゴリ自体が、元々初心者向けに生み出されたものです。
ショートボードは機動性に富む分高い技術が要求されます。
ロングボードはより沖に出てゆったりとしたライディングを楽しむことが主な目的としていますが、初心者のうちに沖へ積極的に出るのは危険です。
かえでちゃん
身長・体重に合わせて選ぶ
サーフィンボードの種類では「サイズ」が特に重要です。
そして、自身に適したサイズを決める要素の一つが「身長・体重」です。
例えば初心者向けのミッドレングスの場合、身長と体重によって推奨されるボード長が以下のように異なります。
身長 | 体重 | 推奨ボード長 |
---|---|---|
160cm以下 | 60kg以下 | 7〜7.6フィート |
160〜170cm | 60〜70kg | 7.6〜8フィート |
170〜180cm | 70-80kg | 8〜8.6フィート |
180cm以上 | 80kg以上 | 8.6〜9フィート |
まさとくん
サーフィンの技術(レベル)に合わせて選ぶ
サーフィンの技術(レベル)も、サーフィンボードの種類を選ぶ際の重要な基準です。
初心者はミッドレングスが適しており、中上級者は現状のレベルやプレイスタイルによって、適した種類が異なります。
ショートボード・ロングボードのどちらにも存在する「ハイパフォーマンス系」は、名前の通り一定の技術があるサーファーに適しています。
ショートボードは全体的に中上級者に適したカテゴリです。
かえでちゃん
サーフィンの目的に合わせて選ぶ
同じ初心者でも「趣味として始めてみたい」という場合と「競技に出場して勝ちたい」という場合では、選ぶべきボードが異なります。
前者の場合はまだ続けるとは限らないため、ひとまず低価格なモデルから試すか、ボディボードやSUP(スタンダップパドルボード)から試すのも良いでしょう。
後者の場合は、練習の効率をより高めるため、最初からある程度高価なモデルを使うことも検討すべきです。
まさとくん
サーファーの口コミや評判で選ぶ
特にネット通販で購入する場合は、実際に購入して使用したサーファーの口コミや評判が参考になります。
Amazonなどの大手のネットショップはもちろん、メーカーの公式ストアなどにも多くのレビューが投稿されているため、これらを参考にするのが良いでしょう。
最終的にネットでなく店舗で購入する場合でも、事前に目当てのボードを絞る上で、Web上のレビューは参考になります。
かえでちゃん
サーフショップで店員さんに相談する
サーフショップの店員さんは初心者からプロまで、その人の体格やレベル、追求するプレイスタイルに合ったボードを選んでくれます。
ショップによっては試乗用のボードを使わせてもらえることもあるため、一度相談してみると良いでしょう。
まさとくん
ミッドレングス(ファンボード)
ミッドレングスは「ショートボードとロングボードの中間のボード」です。
従来はファンボードと呼ばれ、名前の通り「初心者向けボード」のイメージを持たれていました。
しかし、近年では中間ならではの特徴がプロや上級者にも支持され「ミッドレングス」という呼び方が定着しています。
ショートボーダーがロングボード向けの波を楽しむため、セカンドボードとして持つケースも少なくありません。
形状は様々で、ノーズ(先端)がショートボードのように尖っていることもあれば、ロングボードのように丸いこともあります。
- エッグボードタイプ
- ファンボードタイプ
- ミニロングタイプ
エッグボードタイプ
ミッドレングスで最もメジャーなタイプです。
元々ミッドレングスはロングボードから進化する形で誕生し、その当時のミッドレングスがこのタイプでした。
かえでちゃん
ファンボードタイプ
「パドリングの安定感とテイクオフのしやすさ」が特徴のタイプです。
パドリングとはボードの上に寝そべって腕で水をかくことですが、ファンボード系ではパドリングの態勢が安定しやすくなっています。
テイクオフとは波に乗ってボードの上に立つことで、初心者にとって最初の大きな壁の一つです。
まさとくん
ミニロングタイプ
ミッドレングスの中で最もロングボードに近い形状です。
「ロングボードの短い版」ともいえるでしょう。
まさとくん
ショートボード
ショートボードとは「長さが短く、コンパクトで軽量なサーフィンボード」です。
操作性が高いため、素早いターンなど様々な技に挑戦したい人におすすめです。
以前のショートボードは浮力が弱いことがデメリットでした。
しかし、近年では素材や形状の改良により、ショートボードでも高い浮力を持っています。
- シングルフィンタイプ
- フィッシュタイプ
- ハイパフォーマンスタイプ
シングルフィンタイプ
最も古くからある伝統的なタイプのショートボードです。
丸みを帯びた形で、シャープな「ハイパフォーマンスタイプ」よりターンが緩やかで機動性に欠けます。
かえでちゃん
ハイパフォーマンスタイプ
ショートボードの中で最も機動性に富むタイプです。
トライフィン(3枚のフィン)を装着したタイプが多く、アグレッシブなプレイに適しています。
かえでちゃん
フィッシュタイプ
テールの形が魚の尾ビレに似ているショートボードのことです。
フィッシュタイプは、ツイン(フィン2枚)やクアッド(フィン4枚)と相性が良いことが特徴です。
まさとくん
ロングボード
ロングボードとは「9フィート以上の長さを持つサーフィンボード」のことです。
浮力が高く、弱い波の力も敏感に受けられるため、波がブレイクする前の「うねり」の段階でもテイクオフをできます。
また、浮力が高いということは海面からの抵抗が少ないため、少しの力でも高い推進力(スピード)を得られます。
スピードが出ればボードの上でのバランスも安定するため、テイクオフをしやすいことがメリットです。
また、面積が広い分パドリングも安定しやすく、抵抗も少ないためスピードも速くなります。
デメリットは細かい操作が難しいことと、ドルフィンスルー(ドルフィン)ができないことです。
ドルフィンとは「正面から来た波を潜って突き抜ける」ことですが、ロングボードは浮力が高く、板を沈めることができないため、ドルフィンが困難です。
- ノーズライダー(クラシック)タイプ
- ハイパフォーマンスタイプ
- オールラウンドタイプ
ノーズライダー(クラシック)タイプ
ノーズライディングやウォーキングなどの、クラシカルなライディングに適したボードです。
ノーズライディングとは、ボードの上を歩いてノーズの先端に立ってライディングすることです。
ウィーキングもボードの上を歩いて移動することですが、ノーズだけでなくトリムスポット(その状況で重心を置くべき場所)に移動することもあります。
かえでちゃん
ハイパフォーマンスタイプ
厚みが薄く、ボード幅も細めなロングボードです。
操作性が高く、中上級者向けのモデルが比較的多く見られます。
まさとくん
オールラウンドタイプ
ノーズライダーとハイパフォーマンス、2つのタイプの特徴を兼ね備えたロングボードです。
様々な波に対応しやすく、初心者から上級者まで扱いやすいタイプとして知られています。
まさとくん
その他のサーフィンボードの種類
ここまで紹介した3つのカテゴリのボード以外では、以下のような種類のサーフィンボードも存在します。
- ガン
- トゥインボード
- ボディボード
- SUP(スタンドアップパドルボード)
ガン
ガンとは「ビッグウェーブ用のサーフボード」のことです。
元々はハワイのワイメアのビックウェーブ用として作られたサーフボードとされています。
名前の由来は、1950年代のハワイでこの形状のボードの制作を依頼したサーファーが、制作者のジョー・クイック氏に依頼する際、ガン(銃)と呼んだことという説が有力です。
テイクオフを早くすることを追求したデザインが特徴で、巨大な波のスピードにも乗り遅れにくくなっています。
代わりに操作性は低く、ほとんど真っ直ぐにしか走れないという特徴も持ちます。
かえでちゃん
トゥインボード
トゥインボードとは「トゥインサーフィンで用いられるサーフィンボード」のことです。
トゥインサーフィンとは「水上スキー等で引っ張ってもらうサーフィン」のことで、単独ではなくチームで動きます。
2020年9月、ポルトガルのナザレでマヤ・ガベイラ選手によって「最も大きな波に乗った女性の世界記録」が更新されました。
まさとくん
ボディボード
ボディボードとは「腹ばいになって乗る小型のボード」です。
厳密にはサーフィンボードとは異なりますが「サーフィンをより簡単に楽しむため」に開発された種類であるため、サーフィンボードに含まれることも多くあります。
実際、動作はサーフィンの基本動作であるパドリング(腹ばいになって水を掻いて進む)と全く同じです。
ボディボードはミッドレングス以上に初心者向けのボードといえます。
SUP(スタンドアップパドルボード)
SUP(Stand Up Paddle Board)とは、上に立ってオールを漕いで進むボードです。
これも厳密にはサーフィンとは異なりますが、サーフィンボードの種類に含まれることがあります。
特にサーフィンにチャレンジして失敗した初心者の方が、苦手意識を克服するためにSUPに取り組むケースも見られます。
ボードの特性としては、浮力がロングボード以上に高くなっています。
SUPはサーフィンと異なり、初めての方でもほとんどが初日で立つことが可能です。
まさとくん
サーフィンボードの素材は3種類
サーフィンボードは、素材によっても特徴が異なります。
主な素材を一覧にすると以下の3種類に分かれます。
- PUボード
- EPSボード(モード系ボードを含む)
- ソフトボード(スポンジボード・ソフトトップタイプ)
PUボード
PUボードとは、ポリウレタン(PU)が素材のサーフィンボードです。
大部分のサーフィンボードはPUボードに分類されます。
かえでちゃん
EPSボード
EPSボードとは「エクスパンダブルポリスチレン」を素材とするサーフィンボードです。
EPSは一般的な発泡スチロールに用いられている素材です。
サーフィンボード用に使用する場合は、特別に開発されたEPS素材を用います。
まさとくん
ソフトボード
ソフトボードは、以下の2種類に大別できます。
- スポンジボード
- ソフトトップタイプ
スポンジボードは名前の通りスポンジに近い感触と硬度を持つ、初心者向け・スクール向けのボードです。
浮力が高いことと、柔らかく安全性が高いことを特徴としています。
ソフトトップタイプは、ソフトボードの中でも、近年人気が高まっている種類です。
ソフトトップタイプは、簡単にいうと「表面はソフト、中身はハード」という構造になっています。
表面(デッキ側)はソフト素材で、中身はモールド系のハードボードとなっています。
上記の構造から、ソフトボードでありながら本格的なライディングを楽しめることが特徴です。
かえでちゃん
サーフィンボードの種類を分けるその他の要素
サーフィンボードの種類は、以下のような要素によっても分類されます。
- アウトライン(全体の形)
- フィン
- ロッカー(全体の反り)
アウトライン(全体の形)
アウトラインについては、以下のような種類があります。
- ノーズライダー
- グライダー
- ビッグ
- ハイパフォーマンス
アウトラインについては、先に説明した13種類ほどの明確な区分はないため、人によって分け方が異なります。
まさとくん
フィン
フィンの数は、サーフィンボードの性質を大きく左右する要素で、主に以下の5つのパターンに分かれます。
種類 | 枚数 |
---|---|
シングルフィン | 1枚 |
ツインフィン | 2枚 |
トライフィン(スラスター) | 3枚 |
クアッドフィン | 4枚 |
ファイブフィン | 5枚 |
サーフィンボードの種類ごとにフィンの枚数もある程度絞られます。
かえでちゃん
ロッカー(全体の反り)
波の状況が特殊な場合、ロッカー(ボード全体の反り)が強いほど乗りやすくなります。
しかし、反りが強いほどスピードが落ちるため、通常はロッカーが控えめのボードが推奨されます。
まさとくん
【まとめ】サーフィンボードの種類
サーフィンボードは、サーフィンのプレイに大きく影響するアイテムです。
体格やサーフィンのレベル、プレイのスタイルによって適したサーフィンボードの種類は異なります。
初心者にはミッドレングス(ファンボード)が適しており、その中でも体格や追求するスタイルなどによって、適したボードを選びます。
レベルの上達やプレイスタイルの変化、波のコンディション等に合わせて適したボードを選ぶことで、サーフィンをより楽しめるようになるでしょう。
かえでちゃん
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